ドローン免許が国家資格になる?制度や試験内容を徹底解説!
2020年代にはドローンの実用化が始まり、今から知識やスキルを身につけ、将来的に手に職をつけたい方もいると思います。
実際に2020年からドローンの規制が見直され、ルールはある程度決まっていますが、ドローンが利用しやすい環境になり始めています。
なぜなら、2023年からは人口が少ない地域でドローンの実験を開始し、段階的に人口の多い都市でも実験が行われるためです。
もし実験が成功すると、全国各地でドローンを利用するビジネスが急速に増えると推測されています。
現在も日々需要が高まっているドローンですが、今後ドローンに関する仕事をしたい方が一体どのような資格を保有しておけばいいのかを解説していきます。
2022年12月から国家資格がスタートしましたので、今後ドローン業界で働こうと考えている方は、資格について把握しておきましょう。
\ついに12/5よりドローン免許の国家資格制度が開始されました!/
- ドローンの国家資格は必要か
- 国家資格を保有するメリット
- 民間資格無駄足になってしまうのか
▼ドローン国家資格の詳しい情報はこちら▼
ドローンの操縦には免許が必要?
結論から言うと、ドローンの免許制度が始まった今も、通常のドローンの操縦であれば免許も資格も必要ありません。
国家資格免許の他にも「DJI CAMPスペシャリスト」「ドローン検定」「IAU無人航空機技能認証」など、複数の団体がドローンの資格を発行しています。
しかし免許や資格の保有は義務付けられておらず、保有していなくても問題ありません。
ただし民間資格を保有していた方は、国土交通省へ申請を出す際、申請が受理されやすいなどのメリットがあります。
免許を保有している場合は、国土交通所への申請自体が、一部免除されます。
他にもドローン移管する仕事を受注しやすいなどのメリットもあるでしょう。
つまり免許や資格の保有の義務はありませんが、取得しておくことでさまざまなメリットが受けられます。
2022年12月からドローン免許が国家資格へ
ドローンの免許が国家資格となるにあたり、どのような影響があるかを解説します。
・技能証明申請者番号による管理体制
・試験内容の変化
・レベル4の飛行申請が可能に
2022年12月5日にドローン国家資格制度が開始となりました。
ドローンの国家ライセンスの申し込みには「技能証明申請者番号」が必要になります。
この番号を取得することによって、各登録講習機関の講習の受講申請などが可能となり、取得すると各申請の都度、本人確認が不要となります。
国家資格の試験内容は、実地試験・学科試験・身体検査によって受験者の技能を判定する試験で、実地試験に関しては、登録講習機関である所定の講習を受けることで免除されるので、可能であれば受けましょう。
国家資格制度がスタートするまでは、有人地帯の上空を補助者なしで目視外飛行できる、レベル4飛行をおこなえませんでした。
ただ、今回の国家資格導入によりレベル4の飛行申請が可能になり、ドローンビジネスの幅が広がるだけではなく、スキルの証明となります。
国土交通省の許可申請が一部省略できるメリットもあるので、国家資格を修得するのは大きな目標として掲げていいでしょう。
ドローン国家資格の進捗状況は?
2022年12月5日に開始されたドローンの国家資格である「無人航空操縦士」ですが、当初の国が想定していたよりも、登録の審査に大きく時間を要しているのが現状です。
2022年12月5日時点で、講習の受付体制が整っている団体はとても少ない状態でした。
2023年4月現在、国家資格講習が受けられる「登録講習機関」は、約390校ほど認定されており、徐々にドローンの国家資格の整備が整ってきていると言えます。
二等資格(二等無⼈航空機操縦士)に加え、一等資格の講習も一部では始まり、ドローンの国家資格取得に向けて各講習機関も対応コースの準備を進めています。
ドローンの国家資格は、修得しないとドローンを操縦できない訳ではないので、きちんとルールを守り、飛行前に国土交通省の許可・承認が得られていれば、国家資格が無くても飛ばせることには変わりありません。
国家資格が自分に本当に必要なのか考慮した上で、取得を検討していきましょう。
2種類の操縦ライセンスが新設
2022年12月5日から「一等無人航空機操縦士」と「二等無人航空機操縦士」が、取得できるようになります。
第三者がいる上空で補助者なしで目視外飛行するには、最も難易度の高い「一等無人航空機操縦士」の合格が必要です。
「二等無人航空機操縦士」はレベル1からレベル3の飛行に対応した免許なので、レベル4の飛行が不要の場合は「二等無人航空機操縦士」の取得だけでも問題ありません。
資格を保有しても永久的に有効なわけではなく、技能証明書は3年間隔で更新が必要になります。
道路交通法と同じように、航空法もルールが追加される場合があるので、やはり更新が必要です。
有効期限外の免許は無免許飛行になる可能性もあるので、注意しましょう。
ドローン免許の試験内容
実技だけではなく学科の試験も存在します。
試験の構造は初めてドローンを操作する初学者と、既に民間資格を保有している経験者に分かれて受講します。
対象者 | 種類 | 学科 | 実地 |
---|---|---|---|
初学者 | 1等 | 約18時間 | 基本:約50時間 目視外:約7時間 |
2等 | 約10時間 | 基本:約10時間 目視外:約2時間 |
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経験者 | 1等 | 約9時間 | 基本:約10時間 目視外:約5時間 |
2等 | 約4時間 | 基本:約2時間 目視外:約1時間 |
経験者と初学者を比較すると、学科は約半分の時間数ですが、飛行時間はそれ以上の差があります。
学科の試験に必要な知識は国土交通省が発行した「無人航空機の飛行の安全に関する教則(案)」を政府系のサイトから閲覧できます。
国の法律に基づいた知識やスキルを保有する証明になるので、国土交通省が提供している情報は重要です。
国家資格を考えている方は、一度上記リンク先のPDFファイルを確認してください。
飛行試験に関しても「首相官邸ホームページ」の7ページに記載されているので、目を通しておきましょう。
民間資格を持っていると免許取得時に有利?
既に資格を保有している方は、国家試験を受けるときに有利になるのか疑問に思う方も多いでしょう。
結論から言うと、国から承認されたスクールの免許を持っている場合は、登録講習機関での国家資格対応コースの受講で減免を受けられます。
また、登録講習機関での修了試験に合格すると、実地試験を免除されます。
しかし学科試験は免除されないので、改めて1から受けなおさなければなりません。
・行動規範
・関連規則
・運航
・安全管理体制
・限定に係る知識
既存の試験内容と被る項目もあるので、一度合格した方は復習すれば合格できるような内容です。
ドローン免許も車の免許同様、直接試験を受けることも可能ですが、その場合の合格率はやはり低いのが現状です。
しっかりと登録講習機関でドローンについて学び、実地試験を免除された状態で学科試験へ臨むのがおすすめの免許取得方法です。
ドローン免許の取得に有効なおすすめのドローンスクールは?
ドローン免許の国家資格化に伴い、おすすめのドローンスクールの問い合わせを多く頂きます。
こちらでは「ドローン免許学校(NBドローンスクール)」をおすすめしています。
NBドローンスクールは事前説明がとにかく丁寧なことで、多くの受講生からの支持を得ているドローンスクールです。
受講をまだ検討している段階でも分かりやすく親身になって相談に乗ってもらえます。
受講内容はもちろん、アフターフォローにも定評があり多くの受講希望者に選ばれています。
今回の記事で紹介したようなドローン関連の仕事に卒業後就きたいと考えている場合は、仕事の斡旋についても相談可能なので「受講して終わり」ではない点も選ばれている理由の1つです。
事務所名 | ドローン免許学校(NBドローンスクール) |
運営会社 | 株式会社スカイリード |
登録講習機関コード | 0310 |
事務所コード | T0310001 |
国家資格取得コース受講金額 (調整中のため要問い合わせ) | 1等初学者:未定 1等経験者:未定 2等初学者:350,000円 2等経験者:162,000円(※) ※NBドローンスクール卒業生は特別割引あり |
ドローン操縦の民間資格と取得できる団体
ドローンの民間資格を発行している団体はすでにいくつもありますが、多すぎてどこを選ぶべきか困ってしまうこともあるでしょう。
この章では代表的な団体を紹介していきます。
また、民間資格を持つことで「国家資格の取得時に受講時間が短くなるのか」や「優先的に受けられるようになるのか」についても紹介していきます。
「JMA無人航空機技能認定」
運営組織 | 一般社団法人日本マルチコプター協会 |
内容 | 学科、実技 |
国家資格対応 | 国家資格対応コース受講時に経験者として受講が可能 |
値段 | 165,000円(税込) |
日数 | 実技時間:2日間 |
JMA無人航空機技能認定はJMA(一般社団法人日本マルチコプター協会)が発行しているドローンの民間資格です。
対象のコースを修了することにより「JMA無人航空機技能認定」と「JMA無人航空機安全管理者」の2つのライセンスが取得できます。
JMA系列のドローンスクールでは、国家資格対応のコースの受講も始まっています。
上記のJMA資格の取得により「経験者」として国家資格対応コース受講の際、大幅な受講時間の減免を受けられるため、先にJMAの資格を取得しておくのがおすすめです。
IAU無人航空機技能認証
運営組織 | 一般社団法人ドローン操縦士協会 |
内容 | 学科、実技 |
国家資格対応 | 国家資格対応コース受講時に経験者として受講が可能 |
値段 | 248,000円 |
日数 | 2日間 |
国際無人航空機協議会が発行する資格です。
受講するにはIAUが管理しているスクールを受講する必要があるため、テストだけ受けることはできません。
・京都
・愛知
・沖縄
・東京
・三重
・大阪
上記の都府県に存在していますが、主に関西を中心に活動しています。
国土交通省の認定を受けているため、試験時に料金が安くなったり、優先的に受講できる可能性もあります。
ドローン検定
運営組織 | ドローン検定協会株式会社 |
内容 | 座学テストのみ |
国家資格対応 | 対応する確率が高い |
値段 | 18,800円 |
日数 | 1日 |
ドローン検定協会株式会社が発行する資格です。
座学のテストのみなので、毎回テスト開催地が異なります。
出題方式はマークシート式で、文章を記入するような問題はありません。
国土交通省の認定を受けているため、試験時に料金が安くなったり、優先的に受講できる可能性もあります。
無人航空機操縦技能証明証
運営組織 | JUIDA(一般社団法人日本UAS産業振興協議会) |
内容 | 座学、実技 |
国家資格対応 | 国家資格対応コース受講時に経験者として受講が可能 |
値段 | 200,000円~400,000円 |
日数 | 3~4日 |
一般社団法人日本UAS産業振興協議会が発行している資格で、JUIDAが提供している科目を受講しなくてはいけません。
完了した生徒に対して無人航空機操縦技能証明証が交付され、その後飛行業務の経験があり安全運航管理に関する基本知識とリスクアセスメントを受講すると、無人航空機安全運航管理者証明証が交付されるような仕組みです。
国土交通省の認定を受けているため、試験時に料金が安くなったり、優先的に受講できる可能性もあります。
DPA資格認定
運営組織 | DPA(一般社団法人ドローン操縦士協会) |
内容 | 座学、実技 |
国家資格対応 | 国家資格対応コース受講時に経験者として受講が可能 |
値段 | 200,000円~300,000円 |
日数 | 2日~4日 |
DPA(一般社団法人ドローン操縦士協会)が発行している資格です。
安全運航管理基礎講座を受講する必要がありますが、こちらはオンラインで受講可能です。
DPA承認のスクール数は、どの会社よりも多く、全国各地に展開しています。
国土交通省の認定を受けているため、試験時に料金が安くなったり、優先的に受講できる可能性もあります。
ドローン免許に関する良くある質問
2022年の12月5日からドローン国家資格開始されていますが、このドローン国家資格を受けられる対象年齢は何歳からなのか、疑問に思う人も多いです。
結論から言うとドローン国家資格の対象年齢は16歳以上となります。
また、国家資格である一等資格・二等資格を有していないと、ドローンを飛ばせないのかという質問も多いですが、飛行場所や飛行方法によっては、国家資格が無くてもドローンを飛ばすことはできますので、趣味でドローンを飛ばす場合は無理して国家資格を取得しなくても問題ありません。
ただ、国家資格の主なメリットとして、これまで飛行できなかった場所での飛行ができるようになり、申請・許可の手間が省けるメリットがあります。
ドローンビジネスを視野に入れている人にとっては、国家資格を持っておくと有利に働きます。
企業側もドローンに関するトラブルを起こしたくないので、国家資格がない方より、保有している人の方が信頼度は高いでしょう。
まとめ
2022年12月からドローンの国家資格が始まりました。
ドローンの国家資格対応コースが受講できる登録講習機関も、全国で400カ所に迫る勢いで増えてきています。
ドローンの国家資格制度がスタートしましたが、免許を持っていないとドローンを飛ばせないわけではありません。
ただ、受講できる登録講習機関が近くにある場合は、今後のドローンビジネス発展を見越して、国家資格の取得をおすすめします。
日本もドローンに対して前向きに動き始め、国家資格を持つドローンパイロットは重宝されるでしょう。
気になる方はぜひ国家資格の取得を検討してみてはいかがでしょうか。
\ついに12/5よりドローン免許の国家資格制度が開始されました!/