深センで行われたドローンショーとは?ギネス世界記録のショーもご紹介
ドローンショーはライトを点灯したドローンを複数飛ばし、さまざまな演出で見る人を楽しませるエンターテイメントです。
地方創生の分野などでも注目されているドローンショーですが、中国の深センで行われたドローンショーがギネス世界記録になっていることをご存じでしょうか。
「ギネス世界記録となったドローンショーってどんな内容?」
「深センで行われたドローンショーが気になる!」
本記事では上記のような方に向けて、深センで行われたドローンショーの詳細を分かりやすく解説していきます。
深センのドローンショーでギネス世界記録更新
中国のドローンメーカーである高巨創新(HIGH GREAT)は2022年5月に深センで行われた、ドローンショーで4つのギネス記録を更新しました。
ドローンショーには同時に飛行させたドローンの台数やショーの長さなど、いくつかの観点でギネス記録が設定されています。
今回のドローンショーでは具体的に下記の内容でギネス記録が更新になりました。
・同時に飛行させた台数 ・ディスプレイの大きさ ・アニメーション長さ ・連続したドローンの表現の数
それぞれ詳細を見ていきましょう。
5,184台の同時飛行数(過去の世界記録3,051台を大幅更新)
まず同時に飛ばしたドローンの数が5,184機となり、これがギネス記録更新となりました。
近年ドローンの同時飛行数は世界記録が頻繁に更新されています。
2018年にインテルが2,066台のドローンの同時飛行をしたあと、2019年にはロシアで2,200台の同時飛行が行われています。
2022年5月までのドローンの同時飛行の台数は、2020年に中国広東省で行われたドローンショーでの3,051台が最高の台数でした。
参考:ギネス世界記録公式サイト
今回深センで行われたドローンショーでは5,164機のドローンが同時に飛行となり、これまでのギネス記録を大きく上回る台数を記録しています。
本ドローンショーは中国共産党の100年の歴史を表現するためのパフォーマンスとして行われ、歴史的な出来事をドローンで表現するものとなりました。
同時に5,000機以上のドローンが空に舞うことを考えても壮大なパフォーマンスだったことが想像できるでしょう。
ディスプレイの大きさ
ディスプレイの大きさも世界記録でした。
「ドローンショーでのディスプレイとは?」と疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。
本ドローンショーではドローンでフォーメーションを組み、ディスプレイのかたちを表現しています。
少し離れて見ると実際のディスプレイのようなものが表現されていることが分かります。
このディスプレイの大きさもギネス記録更新となりました。
アニメーションショーの長さ(26分26秒)
ドローンショーのアニメーションの長さも世界記録の更新となりました。
このドローンショーは26分26秒で、圧巻のパフォーマンスを長い時間続けることに成功しました。
通常のドローンのバッテリーの持続時間が25分前後のことを考えても、高度な技術を用いていることも分かるでしょう。
連続したドローン表現の数(88パターン)
ドローンで表現するパターンの数も88パターンと非常に多く、これもギネス記録です。
「ドローンで表現するパターン」を少し具体例を交えて説明します。
例えば5,000機のドローンを飛ばして、遠目からみたときにひとつの大きな球体をつくったとします。
これを1パターンと数えて、このように別のかたちを88パターンつくるイメージです。
約26分のショーのなかでさまざまなパターンを楽しめることは魅力のひとつでしょう。
ギネス世界記録更新したドローンメーカー高巨創新(HIGH GREAT)とは?
4つのギネス記録を更新したドローンメーカーである高巨創新(HIGH GREAT)とは、どのような会社なのでしょうか。
概要やドローンショーの実績などを見ていきましょう。
高巨創新(HIGH GREAT)は中国の深センにあるドローンメーカーで、現在13,000 平方メートルのドローン製造の拠点を持っており、年間生産能力は100万台を超えています。
製品設計や金型製造、加工から製品組み立てまで一貫して行えることが強みです。
ドローンの開発と製造のみならず、フォーメーションを組んで行うドローンショーも同時に提供しており、その実績も注目すべき点です。
現在世界各国300都市以上で5,000以上のドローンショーを開催しており、視聴者数は累計6億人を超えています。
アラブ首長国連邦、韓国、米国、日本、マレーシア、ウズベキスタン、タジキスタン、ドバイなど世界各国で高巨創新(HIGH GREAT)のドローンショーが開催されています。
深センで行われたその他のドローンショー
世界的に有名なドローン企業もあり急速に技術の成長が進む深センですが、ドローンショーもよく行われています。
今回取り上げた深セン市竜崗区大運体育中心で行われたドローンショーのみならず、深センではその他のドローンショーも開催されています。
記念日のお祝いや広告のひとつのかたちなど、活用のされ方も様々です。
今後新たなドローンショーのかたちも含め活用が期待されています。
実際の例を交えながらいくつか紹介します。
深セン経済特別区40周年記念ドローンショー
深セン経済特別区40周年記念ドローンショーから見ていきましょう。
本ドローンショーは2020年8月に南山深圳人才公园で開催されました。
この40年で人口が約30万人から1400万人に増加し、激変した深センの過去が表現されています。
夢を追い求め沢山の方が深センに集まり、さまざまなテクノロジー企業が生まれてきたことを沢山のドローンで表現しています。
2020年以降の今は経済特区として飛躍してきたことも羽を広げた大鹏などで表現されています。
2023ニューイヤードローンショー
続いて2023ニューイヤードローンショーも詳細を見ていきましょう。
2023ニューイヤードローンショーはその名前の通り2023年の新年に行われた大規模なドローンショーです。
ギネス記録が生まれたドローンショーと同様に、大がかりなドローンショーが開催できる竜崗大運体育中心で開催されました。
3,000機のドローンが空を飛び、多様なかたちが表現されています。
竜崗区が2023年に建区30周年となることもあり、区民の方にとっても特別な一年となることでしょう。
フォルクスワーゲン広告のドローンショー
2020年11月に行われたフォルクスワーゲン広告のドローンショーについても紹介します。
このショーはドイツの自動車会社であるフォルクスワーゲン社の宣伝活動の一環として行われたことが特徴です。
通常のドローンショーの開催のみならず、深センでは広告としてのドローンショーの開催実績がある点も注目すべき点と言えるでしょう。
2,000機のドローンが空を飛んでフォーメーションを組み、フォルクスワーゲン社のロゴや自動車のかたちを表現しています。
ドローンショーでの広告はインテルが新たな技術を披露する際に使われて以来、広告のひとつのかたちとして世界中で利用されています。
これからの新たな広告のかたちとしてどのように活用が進むか注目です。
まとめ
本記事では深センで行われたドローンショーについて、その詳細と類似のドローンショーも含めて解説しました。
・2022年5月に深センで行われたドローンショーで、中国のドローンメーカー高巨創新(HIGH GREAT)が「同時に飛行させた台数」「ディスプレイの大きさ」「アニメーション長さ」「連続したドローンの表現の数」の4つの基準でギネス世界記録を更新した。 ・中国のドローンメーカー高巨創新は年間生産能力が100万台の圧倒的な生産力があり、ドローンショーも現在世界各国300都市以上、5,000以上で開催している。 ・深センでは他にもドローンショーが開催されており、広告など様々な使われ方をしている。
深センで行われたドローンショーについて理解を深めていただけたでしょうか。
今後もますます注目が集まるドローンショーですが、先を行く中国から参考になる内容は多いと言えるでしょう。
ドローンショーを検討の際はぜひ今回の記事を参考にしてみてください。